1学期の終了式。校長先生の話は、その学期をしめくくる大切なメッセージの場です。
とはいえ、毎回同じような内容になってしまったり、忙しくて準備する時間がなかったり…と悩む先生も多いのではないでしょうか。
この記事では、中学校・高校向けに使いやすい「1学期 終了式の校長先生の話」例文を、短時間で話せるバージョンから、行事や部活動に絡めたアレンジ例まで幅広くご紹介します。
さらに、話の途中に加えられる生徒がクスッと笑ったり、ちょっと考えたくなるような小ネタや実話エピソードも掲載しています。
生徒の心に残るスピーチは、必ずしも難しい言葉や長い話ではありません。
“ひとことでも伝わる”ような、そんな話のヒントになれば幸いです。
終了式の校長先生の話」例文
そのまますぐに使える例文をまとめました。
例文:中学向け|定番・真面目な締めのスピーチ(約2分)
みなさん、おはようございます。
今日で1学期が終わります。4月に始まった新しい学年も、あっという間に3か月が経ちましたね。この1学期、授業に行事に、部活動にと、それぞれが一生懸命に取り組む姿を、先生たちはしっかり見ていました。
勉強が難しくなってきたと感じた人もいるかもしれません。でも、あきらめずに向き合おうとする姿は、とても立派でした。
明日からは夏休み。生活のリズムを崩さず、充実した時間を過ごしてください。
2学期に、さらに成長した姿に会えることを楽しみにしています。
例文②:高校向け|自分で考える力を促す(約2〜3分)
おはようございます。
1学期、皆さんがそれぞれの立場で努力を重ねてきたことに、心から拍手を送りたいと思います。この学期をふりかえって、「自分は何を得たか」「何がまだ足りないか」を考える時間をぜひ持ってみてください。
それは成績だけではなく、人との関わり方や、生活の習慣、時間の使い方も含まれます。夏休みは、自分の時間を自分で使える貴重な期間です。だらだら過ごすのも自由。努力するのも自由。でも、どう過ごすかは、未来の自分に返ってきます。
2学期、ひとまわり成長した姿で会いましょう。
例文③:中学・高校共通|短くシンプルにまとめたいとき(約1分)
1学期、皆さん本当にお疲れさまでした。
新しい環境や授業にもよく適応し、それぞれの目標に向かってがんばる姿が多く見られました。明日からの夏休み、休むときはしっかり休み、挑戦できることにはぜひチャレンジしてください。
健康に気をつけて、有意義な時間を過ごしましょう。
例文④:高校向け|進路や将来を意識させる(約3分)
高校生活は、自分の将来に直結する“選択”が増えていく時期です。
この1学期、自分が何に時間を使ったのか、何に悩んだのか、しっかりふりかえってみてください。部活、勉強、人間関係—— そのすべてが経験であり、材料です。
夏休みは、普段できないことに取り組める時間。進路を考えるきっかけにもしてほしいと思います。自分の人生は、自分でデザインするもの。小さな一歩でも、踏み出す夏にしてほしいと思います。
部活動・行事に絡めた例文アレンジ(抜粋)
終了式の話に、1学期にあった出来事や学校生活の具体的なシーンを取り入れると、より生徒の心に届きやすくなります。
体育祭や合唱コンクール、部活動での努力や成長など、身近な話題を交えることで、「自分たちのことを見てくれていた」と感じる生徒も多くいます。
ここでは、行事や部活動とリンクさせたスピーチアレンジの例文をご紹介します。学校の特色や、生徒たちのがんばりに合わせて自由にアレンジしてみてください。
◆ 体育祭をふりかえって
体育祭では、全力で走った人、仲間を声で応援した人、裏方で支えてくれた人、いろんな姿が光っていました。勝ち負け以上に「心がひとつになる」経験ができたと思います。
◆ 合唱コンクール(文化祭)を通して
合唱コンクールでは、練習中に意見がぶつかったり、気持ちがすれ違ったりすることもあったと思います。でも最後には、それを乗り越えて声を合わせる感動がありましたね。
◆ 部活動(運動部・文化部)
目標に向かって努力するということは、思ったよりも地味で苦しい時間が多いものです。でも、努力したぶんだけしか見られない景色がある。みなさんの姿から、それを教えてもらいました。
◆ 3年生の受験生・進路生へ
今のがんばりはすぐに結果に出ないかもしれません。でも、自分を信じて積み重ねたことだけが、最終的に「自信」になります。まだ先は長いですが、確実に一歩ずつ前に進んでいます。
話の途中で使える小ネタ・ミニエピソード
スピーチにちょっとした“ひとこと”を加えるだけで、生徒の表情がふっとやわらぐことがあります。
印象に残るのは、難しい話よりも、身近でリアルなエピソードだったり、ちょっとした気づきや感動だったり。
先生が実際に見聞きした場面や、生徒の日常の中の「いい話」は、それだけで心に残るメッセージになります。
ここでは、終了式のスピーチの中で使いやすい小ネタ・ミニエピソードを15個ご紹介します。
前置きなしでサラッと差し込むのもよし、話の「つかみ」や「しめ」に使うのもおすすめです。
夏に響くいい言葉・座右の銘
「焦らなくていい、でも止まらないこと」
→ 夏休みはリズムが崩れやすい時期。ゆっくりでもいいから、止まらずに。
「自分にとって大切なものほど、音は静かだ」
→ 大切な時間や人は、目立たないけど心に残ります。夏の中にそっと見つけてみて。
「行動した夏は、あとで語れる」
→ 勇気を出してやってみたことが、いつか“話せる夏”になります。
「失敗したら“経験”に、成功したら“自信”になる」
→ どっちでも得してる!だから、挑戦しないのはもったいない。
「休むことは、立ち止まることじゃない」
→ エネルギーをためて、次に進む準備中。夏休みの休息にも意味があります。
偉人の言葉(中高生向けに意訳)
エジソンの言葉
「天才とは、1%のひらめきと99%の努力である」
→ でも、その99%をやる人はとても少ない。
ヘレン・ケラーの言葉
「ひとつの窓が閉まっても、別の窓が必ず開く」
→ うまくいかないことがあっても、別の道がある。
スティーブ・ジョブズの言葉
「時間には限りがある。他人の人生を生きるな」
→ この夏、自分が本当にやりたいことを考えてみよう。
イチロー選手の言葉
「小さいことを積み重ねるのが、とんでもないところに行くただひとつの道」
→ 毎日の積み重ねが、未来をつくる。
マザー・テレサの言葉
「大きなことはできません。小さなことを、大きな愛をこめてするだけです」
→ 家の手伝いでも、部活でも、そういう気持ちでやってみて。
「ちょっと考えさせる」系のひとこと
「やらなかった夏より、やってみた夏のほうが、あとでおもしろい」
→ 小さな挑戦でも、あとで笑えるネタになります。
「友達と遊ぶことも、立派な学びです」
→ 相手を思いやる、時間を守る、相談する。全部“社会”の練習。
「がんばりすぎず、さぼりすぎず」
→ 夏休みのバランスはこのひとことに尽きます。
「やる気は“やってるうちに”出てくる」
→ とりあえず始めるのが、いちばんのコツです。
まとめ
夏休みは、自由に過ごせる時間がたっぷりあるぶん、何を大切にするかでその価値が変わります。
小さな挑戦でも、大切な人との時間でも、自分の気持ちと向き合うことでも——ひとつでも“心に残る夏”をつくれたら、それはきっと、これからの自分を支えてくれる経験になります。
今回ご紹介した話のタネや言葉が、そんな夏のきっかけになれば幸いです。
生徒たちの背中をそっと押すようなスピーチに、ぜひご活用ください。