全校朝会や集会の場では、短い時間で子どもたちの心に届く話をすることが求められます。ここでは「印象に残る話し方」のポイントと、月別のテーマ別にすぐに使えるスピーチ例をご紹介します。
話す前に意識したい3つのポイント
1. 最初の一言で心をつかむ
「おはようございます。今日は“○○”という言葉を紹介します」など、テーマを明確に伝えると子どもたちの関心を引きやすくなります。
2. 具体的なエピソードを入れる
「先日、ある先生が…」「私が小学生のころ、こんなことがありました」など、身近な話は想像しやすく印象に残ります。
3. 最後は前向きなメッセージで締める
「今日も一日、やさしい言葉を大切にしましょう」「自分から“ありがとう”を言ってみよう」など、行動につながる一言で締めくくりましょう。
万能おすすめ文例
どの学年にも、どの時期にも使いやすい“万能”な話題があります。
朝会や集会はもちろん、急に話を求められたときや、行事の前後、日常のちょっとしたタイミングにも使えるのがこの「おすすめ文例」です。
短くてわかりやすく、それでいて心に残る。そんな言葉を集めました。迷ったときの「とっておきの一言」として、ぜひご活用ください。
「あいさつ」の大切さ(4月・始業式前後におすすめ)
おはようございます。
今日は「あいさつ」について少しだけお話しします。
学校に来たとき、誰かとすれ違ったとき、元気に「おはよう」と言える人は、それだけでまわりを明るくしてくれます。
ある先生がこんなことを言っていました。「“おはよう”は、心をひらく魔法のことば」だと。
みんなもその魔法を、今日からたくさん使ってみてください。
「目に見えないやさしさ」(道徳・人権週間などに)
おはようございます。
今日は、ちょっと見えにくい“やさしさ”について考えてみましょう。
廊下に落ちていたプリントを拾って、何も言わずに職員室に届けてくれた子がいました。
名前は言いませんが、その子のやさしさは、先生たちの心にちゃんと届いています。
人に見えなくても、だれかのために行動できる人って、すてきですよね。
みなさんのまわりにも、そんな“見えないやさしさ”が広がっていくといいなと思います。
「挑戦する気持ち」(運動会・発表会前など)
おはようございます。
運動会(または発表会)が近づいてきましたね。
「うまくできなかったらどうしよう」と心配になることもあるかもしれません。
でも、挑戦するって、「失敗してもやってみる」っていう勇気のことなんです。
先生たちは、うまくできるかどうかより、“やってみよう”としたみんなの姿を楽しみにしていますよ!
「当たり前」のありがたさ
おはようございます。
毎日、同じように朝が来て、学校で友だちに会って、先生の話を聞く。そんな「当たり前」の日々ですが、それがどれだけありがたいことか、気づいていますか?
ふつうの日こそ、いちばん幸せなのかもしれませんね。
「目に見えない努力」
おはようございます。
目立つことばかりがすごいわけじゃありません。毎日こつこつ続けていること、だれにも言わずにがんばっていること、それがほんとうの努力だと思います。
今日もそんな努力がどこかで光っています。
「名前を呼ぶということ」
おはようございます。
名前を呼ばれると、なんだかうれしい気持ちになりますよね。名前は、その人の存在をちゃんと認める大事なことばです。
今日はぜひ、まわりの友だちを名前で呼んであげてくださいね。
月別テーマ一覧と参考コメント
毎月の朝会や集会では、その時期ならではのテーマを取り上げることで、子どもたちの心に届く話がしやすくなります。
ここでは、4月から3月までの月別テーマと、それぞれに添える参考コメントをご紹介します。短い一言でも印象に残るような内容を意識しています。
【4月】新しい出会いと始まり
- 「あいさつは心のドア」:元気なあいさつが、みんなとの距離をぐっと近づけてくれます。
- 「最初の一歩を大切に」:どんな一歩でも、始めることに意味があります。
- 「自分の名前を好きになる」:名前は自分らしさのしるし。自信をもって名乗りましょう。
【5月】人間関係とルール意識
- 「ありがとうと言える人に」:感謝を言葉にすると、心も周りもあたたかくなります。
- 「やさしさは気づく力」:小さな変化に気づくことが、やさしさの第一歩です。
- 「ルールはみんなを守るもの」:みんなのためにあるルールを大切にしましょう。
【6月】梅雨・健康・整理整頓
- 「雨の日の気持ちの持ち方」:どんよりした天気でも、心は晴れやかに過ごしたいですね。
- 「整理整頓は心の整理」:身の回りを整えることで、心もすっきりします。
- 「体調管理も学びの一つ」:元気に過ごすことも、大切な学びの力です。
【7月】まとめと夏への期待
- 「がんばった自分に拍手を」:できたこと、がんばったことに自信を持ちましょう。
- 「人のいいところに気づける目」:自分とちがう良さを見つけられる人はすてきです。
- 「夏にやってみたいこと」:夏休みは、“やってみたい”を行動に移すチャンスです。
【8月】命・平和・感謝
- 「命について考える」:一人ひとりの命が大切にされる社会をつくっていきましょう。
- 「わたしたちにできる平和」:やさしいことばと行動が、平和への第一歩です。
- 「家族への“ありがとう”」:支えてくれる人への感謝を、言葉にしてみませんか?
【9月】再スタートと心の準備
- 「新しいスタートに向けて」:小さなことからでも、また一歩踏み出してみましょう。
- 「“いつも通り”のすごさ」:変わらずに続けることも、大きな力です。
- 「見直す勇気を持つ」:今の自分を見つめなおすことも、前に進む準備です。
【10月】行事と努力・協力
- 「チームで動くってどういうこと?」:一人ひとりの力が合わさって、大きな力になります。
- 「応援の力」:声をかけることで、誰かの力を引き出せることもあります。
- 「“うまくいかない日”も大事」:失敗から学ぶことも、成功と同じくらい大切です。
【11月】思いやりと人権
- 「人の話を聞くということ」:話をよく聞くことは、その人を大切にすることです。
- 「見えないやさしさ」:誰かのために、そっと行動できる人がすてきです。
- 「“ちがい”を知る、“じぶん”を知る」:ちがいを知ることが、自分らしさを育てる力になります。
【12月】ふりかえりと冬休み
- 「ことばでふりかえる一年」:「できたこと」「うれしかったこと」を思い出してみましょう。
- 「ありがとうは心を温める言葉」:寒い季節こそ、あたたかい言葉を大切に。
- 「冬休みにしかできないこと」:ふだんできないことにチャレンジしてみてください。
【1月】目標・夢・再スタート
- 「“はじまり”は何度でも」:失敗しても、また始めればいい。それが成長です。
- 「目標は“自分との約束”」:他人と比べず、自分らしい目標を立てましょう。
- 「夢中になれるってすごい」:好きなことに一生けんめいになれるって、すばらしいことです。
【2月】思いやりと仲間関係
- 「友だちのいいところ、見えてる?」:人の良さに気づける人は、まわりも明るくします。
- 「自分の気持ち、伝えてる?」:素直な気持ちは、伝えることで相手に届きます。
- 「あと少しの時間、大事にしよう」:残りの日々を大切に、気持ちよく締めくくりましょう。
【3月】別れと感謝・自立
- 「旅立ちの日に向けて」:いまそばにいる人との時間を、心に刻んでほしいです。
- 「“ありがとう”を心に残す」:感謝の言葉は、最後の日こそ一番のプレゼントです。
- 「自分で選ぶ、自分で決める」:これからは、自分で進む道を選ぶ力を大切にしてほしいです。
月別・短いスピーチ例
ここでは、4月から3月までの月別テーマと、それぞれに合ったスピーチ文例をご紹介します。
【4月】「あいさつは心のドア」
おはようございます。新しい学年が始まって、ドキドキしている人も多いかもしれませんね。そんなとき、心のドアを開けるのが「あいさつ」です。「おはよう」「ありがとう」――その一言で、まわりも自分も、少しだけ安心できます。今日は、自分から声をかけてみましょう。
【5月】「ありがとうと言える人に」
おはようございます。今日は「ありがとう」の話をします。何かしてもらっても「ありがとう」って言わない人、けっこういるんです。でも、言葉にすることって、とても大事。今日、「ありがとう」と声にしてみてください。その一言が、人を元気にします。
【6月】「整理整頓は心の整理」
おはようございます。梅雨の時期、教室もカバンの中も、なんだかゴチャゴチャしてしまいがちですね。でも、整理整頓はただの片づけではありません。整理することで、心もスッキリします。今日の帰り、机の中を1分だけ見直してみませんか?
【7月】「がんばった自分に拍手を」
おはようございます。あっという間に1学期が終わろうとしています。うまくいかなかった日もあったでしょう。でも、それもふくめて大切な1日でした。今日一日、がんばった自分に心の中で拍手をしてあげましょう。
【8月】「命について考える」
おはようございます。今日は「命」について考えてほしいと思います。病気やけがで、血液が必要な人がいます。献血のように、知らない誰かの命を支える行動もあります。みなさんも、身近なところで命を大切にする行動を心がけてください。
【9月】「新しいスタートに向けて」
おはようございます。2学期が始まりました。夏の疲れが残っている人もいるかもしれませんが、新しいスタートにぴったりの季節です。小さなことでも「やってみよう」と思えたら、それはもう立派なチャレンジです。
【10月】「チームで動くってどういうこと?」
おはようございます。運動会や発表会、みんなで力を合わせる行事が増えてきますね。「チームで動く」というのは、「がんばっている人を見つけて、自分も動く」こと。今日一日、だれのがんばりに気づけるか、そんな目で過ごしてみましょう。
【11月】「見えないやさしさ」
おはようございます。今日はちょっとした話です。雨の日、だれにも言わずに傘を貸してくれた子がいました。そのやさしさはちゃんと伝わっています。見えないところで人のことを思える人が、この学校にはいる。それがうれしいです。
【12月】「ありがとうは心を温める言葉」
おはようございます。もうすぐ冬休みですね。この1年間、たくさんの人に助けてもらったと思います。先生や友だち、家族…その人たちに「ありがとう」を伝えていますか?「ありがとう」は心をあたたかくする言葉です。
【1月】「“はじまり”は何度でも」
おはようございます。新しい年が始まりました。新年だからといって、大きなことを変える必要はありません。「もう一度やってみよう」と思える気持ちが大事です。はじまりは、何度あってもいい。失敗しても、やり直せばいいんです。
【2月】「友だちのいいところ、見えてる?」
おはようございます。今日は、まわりの友だちのことを少し見つめてみましょう。おしゃべりが上手な子、気づかいができる子、静かにがんばる子…。見つけたら、ぜひ伝えてあげてください。ほめられると、人はもっとがんばれます。
【3月】「“ありがとう”を心に残す」
おはようございます。もうすぐ学年が終わりますね。この1年で出会った人、支えてくれた人へ、「ありがとう」を心に残してほしいと思います。言葉で伝えるのがはずかしいなら、笑顔でもいい。最後の日まで、あたたかい気持ちで過ごしましょう。
まとめ
全校朝会や集会での話は、限られた時間の中で「伝えたいことを、伝わる言葉に変える」工夫が求められます。
本記事では、そのヒントとなる話し方のポイントと、月ごと・場面ごとのテーマ別スピーチ例をご紹介しました。
一番大切なのは、子どもたちの心に“ひとこと”が届くこと。
準備に時間がかけられない日でも、ここで紹介した文例が、先生の言葉を支える「引き出し」になればうれしいです。
朝の数分間を、心あたたまる時間に。




